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たかが・・・の甘え

相変わらずの原子力報道・・・この報道の仕方じゃ内容は判りませんねぇ

解体作業中の「ふげん」で放射性物質含む重水漏れ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091009-00000519-san-soci

日本原子力研究開発機構によると、解体作業中の新型転換炉「ふげん」(福井県敦賀市)で8日、放射性物質を含む重水が70ミリリットル漏れているのを、作業員が見つけた。
作業員への影響は法令の被ばく限度量を大幅に下回り、外部への影響はないという。



以前に行ったネット怪文書「原発がどんなものか知ってほしい」への検証で、ふげんではトリチウムの取り込みは防げないって書きましたが・・・その実例の様なものです。
起こった事象については下記のリンクを参照下さい。

http://www.jaea.go.jp/04/turuga/jturuga/press/2009/10/p091009.pdf

読めば判りますが、図に示された装置内部の残留重水を抜き取る作業の準備を行っていたが、その際に当該装置から漏洩が有ったと言うことですね。

まずは原子力自体が判らない方々に用語等を解説しましょう。
【重水】
通常の水素が陽子1つだけの原子核であるのに対し、陽子1+中性子1で構成された水素の同位体で、通常僅かな存在比で天然に存在する。中性子の減速材として優秀で、重水炉に使われるが、この形式の原子炉は天然ウランでも運転できる特性を持っている。

【トリチウム】
陽子1+中性子2で構成される水素の同位体で、放射性物質である。
但しその放射線は18Kevの純ベータ線で非常に弱く、体に与える影響は他の核種に比べ非常に小さい。
通常普通の水素をHと元素表示するが・・・重水素をD、トリチウムをTと表現することが多い。
このトリチウムは簡単に同位体置換を起こし、通常存在する場合 HTOと言う 水 として存在する事が殆どで・・・除去することは極めて難しい。

【バイオアッセイ】
トリチウムの放射線は極めて微弱で、通常の測定器では計測が難しい。
従って測定すべき対象の人の尿を採取し、これを液体シンチレーションと言う装置で計測する。
この様な人体から直接採取した試料から間接計測する方法をバイオアッセイと言う。
高濃度放射性ダストを吸い込んだ人の鼻に付着した放射性元素をこすり取って計測する方法など、色々な方法が存在する。

さて今回の事例では、本作業に取りかかる前の出来事で、恐らくは軽装備であったのだろう。
なお他紙等では漏れた量を法令の約1000倍などと表現報道しているが・・・・この様な際には表現や扱う量としての視点が余り正しくない。
どういう事かと言えば、漏洩したトリチウム総量の推定値が320億ベクレルに対し、実験レベルでの取扱制限値の一種である370万ベクレルと比較しているからです。
この制限値自体は・・・「放射性物質」としては法令適用外って野放しにする量なのです。
下記リンクを参考にして下さい。(密封されていない→1種類→第四群 が制限値)。
http://old.kokai-gen.org/information/7_i-mebzyo1.html#2

実際に作業現場としてどの程度であったかは・・・その場所の空気中濃度がどうだったか?が重要であり、毎日新聞等の報道は・・・原子力の何たるかを知らない素人報道と言って差し支えないでしょう。

では作業環境としてどうだったのか?ですが
当該エリアのモニタリングでは 10.8ベクレル/立方センチ であり、下記リンクの制限値と比較すると。

http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/09/09040215/01.gif

存在形態が水蒸気と考えれば・・・およそ制限値の15倍程度だったと言うことがこれで判ります。
尤も法令での制限値というのは実務上の制限より・・・実はかなりオーバー目ですので、この環境で殆ど防護措置無しの作業は普通あり得ないのも事実でしょう。

何れにしても、この様な場合には作業環境を把握してから対処するべきなのです。
酸欠事故等で二次被害が出る事がありますが、それの例と全く同じ事です。
トリチウムの影響は低いという甘えが現場に存在するのでは無いかとも思います。

尤も防護措置をとったとしても、内部取り込みを完全には防護できないのも確かですが、やらないよりは遥かにまっしでしょう。
しかし・・・現場監督としては・・・この様な結果を招こうが迅速対処したくなる気持ちは理解できますが・・・防護の原則を忘れるとこうなると言う実例でしょう。


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【genre : ニュース

tag : 原子力発電所 放射性物質

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No title

こんにちは。

 「トリチウムの影響は低いという甘えが現場に存在するのでは無いかとも思います。」

 これは全くその通りだと思います。
 ご存知の通り、発電所の現場で水張等に使う再生水にも微量のトリチウムが普通に含まれている訳ですが、系統内のどこにでもあり、しかも他の放射性物質と比べると影響が非常に小さいためか、「認識が甘い」と思える事象が時々発生するのですよね・・・

そうですね

あぁさぁ さん今日は。

危険と認識しないと結構人間はとっさの場合とんでもない行動に走ります(^^;。

実際に有った事例ですが、改造工事の際にアイソレが不十分で、当該配管を切断したら液漏れがしたので・・・担当者がウエスを押し当てて手で防いでしまったのです。
その配管・・・中和系統の苛性ソーダの配管でした。
当然その担当者らは・・・かなり酷いヤケドになりました(^^;・・・・目に入らなかったのは不幸中の幸いでしたが。
これが硫酸系統の配管だったら・・・恐らくは皆逃げ出した筈です(苦笑)。

まぁコレと同じ様な案配の事例だと思いますね。

しかし「ふげん」の場合は普段からトリチウム管理が普通の原発と違いますから・・・やはり影響力小さいって認識は根強いのかも知れません。


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