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MOX燃料・・・再考

先日中部電力浜岡原子力発電所MOX燃料が陸揚げされたが、反原発団体等からまぁ当然の如く反対運動を受けている。
当ブログではプルトニウム及びMOX燃料については開設当初の2005年9月に記事にしているが、再度この問題を考え直してみよう。
http://mainichi.jp/select/science/news/20090518k0000e040046000c.html

まず2005年9月12日及び9月13日の当該記事に少しだけ修正がある。
まずMOX燃料へのプルトニウム添加量だが、数%は→約10%であった。
又原子炉への装架数は1/3ではなくほぼ1/4での運用となっているようだ。
MOX燃料自体の・・・(あくまでも使用前)の表面線量率に関して全く言及していなかったが、最新の報道では凡そ10mSv/h程度であるそうだ。

まず私のスタンスを述べるなら・・・・資源無き日本である以上、エネルギー調達の多様化は絶対に必要である以上、有る程度の原子力依存はやむを得ない。
昨年の原油高騰時にも電気代が有る程度安定していたのは、発電の原油依存率を低減した事が原因だが、今度はLNGへの依存率が高まっている事を忘れてはいけない。
但し現状の熱核分裂エネルギー利用は、真の意味での次世代エネルギー技術成立までのリリーフに過ぎない。
よって過度に頼る事なかれであるが・・・・核融合等の技術成立等の目処は立っておらず・・・まぁ100年程はこの状態が続くものと思われる。

その様な考え方から見れば・・・・無理に核燃料再処理をしなくても良さそうにも考えられるが、使用済み核燃料を未来永劫サイトバンカ管理など出来ようはずも無い以上、何れ再処理せざるを得ないのも事実であり、ここでプルトニウム備蓄の問題がどうしても残る。
アメリカはワンスルー利用としているが、安定地層へのキャスク封入体処理が行えるからこそで、日本ではこの処理は絶対不可能。
現状でも増え続けるプルトニウム備蓄は、国際的に日本の核武装に対し懐疑の的である有る以上、何らかの形で「消費」が必要。
しかし「消費」の主役と期待したもんじゅの稼働遅れから・・・・結局後ろ向き政策的にMOX燃料使用が浮上した様なものだが、高速炉は基本的に増殖が目的でもあるので・・・結局何時かはこのMOX燃料による消費は必要になる事も確実ではあった。

この様な問題は・・・何と言ってもプルトニウムサイクルである以上避けて通れない事案で、この様な問題の無いトリウムサイクルを研究すると言う機運が日本の原子力開発に殆ど無い事の方が問題は大きいとも思える。
少なくとも何らかの政治的問題等がこの方面へのアプローチを妨げているのだろうし、日本に根付く原子力アレルギーも阻害要因かも知れない。

以上などから、私自身はMOX燃料使用自体には反対では無い、ベストの選択では無いが現状では仕方ないと考える。

MOX燃料は反対運動を受けるほど危険なのだろうか?。
2005年に書いた記事でも示したように

 【制御棒価値が下がる】
現在の制御棒は、ホウ素をガラス化したホウケイ酸ガラスで製作されているが、プルトニウムの熱中性子吸収断面積がウランより大きいために、結果的に制御棒の価値が下がる。
 【共鳴中性子吸収が大きい】
共鳴吸収がウランより大きいため、ドップラー効果が増し結果的に反応度が負になる。
※注 逆に反応度低下過程では低下阻止反応も起こる。
 【遅発中性子数が減少する】
原子炉の反応度における時間的余裕のカギは遅発中性子が握っている。その遅発中性数が減るために、余裕が少なくなる。
 【核分裂断面積が大きい】
ウランよりも核分裂しやすいために、核燃料棒の出力密度が上昇する。よって炉内の平滑化対策が不可欠となる。
その他に、燃料棒のサヤに対して照射量が大きくなることから照射脆性の危険度が上がる。またFP核種の発生量も大きくなるために、結果的に内圧が高くなる。これらから燃料棒自体の負担は重くなる。
追加【融点が下がる】
MOX燃料の融点は二酸化ウラン燃料よりも70度程低いが、実際運用では非常時でも十分な裕度を有している。


確かにウラン燃料に比べて不利な点は多々あるが、では絶対的危険度が高まるのか?と言えばその差は技術的見地からだと僅かでしかない。
まぁ電力関係でMOX燃料の解説をしているページでは、遅発中性子減少について言及などしていないが、この辺は昔ながらの体質を引きずっているのでしょうねぇ。
何れにしてもこの辺国策が突っ走っている訳ですが、まぁ絶対反対を唱える程に危険度が上がるものでは無いことも確かである。

なおこの問題に関して新聞報道等には不満が少なからずある。
まずMOX燃料の線量率が従来燃料の300倍だとかの報道は、センセーショナル目的でしか無い。
確かに表面線量率が10mSv/hと、かなりのものであるが・・・比較される従来燃料が有る意味極低線量率であった事が事由であり、問題視すべきことは切り口が違うだろう。
PWRで行われるBPなどの装着作業時での被ばく量が若干増加するだけの影響しか無いのだから。
又、一番上にリンクした毎日の記事で触れられている・・・

 しかし、使用後のMOX燃料の処理は解決していない。国の計画では、高速増殖炉用の「第2再処理工場」が45年ごろに稼働するまで、各原発の敷地内に長期間貯蔵される計画だが、通常の使用済み燃料より高温で、寿命の長い核分裂物質を含む。大地震などの災害リスク分析も必要だ。


であるが、災害リスクも何も・・・一般人にとっての個人のお金として1兆円と1.5兆円に差があるのか?に等しい問題でしかない。
災害時に使用済み核燃料が露出等したら、従来型もMOX燃料も無関係の災害になる、ハッキリ言ってこの記事でのこの部分は意味をなしえない。
但し重要な部分は、MOX燃料の再処理計画が未だ立っていない事で、この辺は何れ大きな問題となりうる事も確かだ。

 核燃料の扱いは、海外でも技術的・政治的にさまざまな変遷がある。日本の政策に柔軟性を持たせることも大切だ。


この部分は・・・上に書いたように、原子力政策全般に対して言及されるべき事柄で、核燃料に限定するような書き方はプロとしての視点が狭いのでは無いかとも思う。

ちょいと書き足らなかった事を・・・

MOX燃料の再処理計画が未だ策定されておらず、MOX燃料の使用後はサイトに長期間保存されると言う視点にたてば反対されるのも頷ける様に考え勝ちだ。

しかしものの考え方の視点を変えると、別の面も見えてくる。
即ち核燃料をワンスルー使用処置が取れるなら、問題はかなり限定的になるのだが、日本においてそれが出来るか?と言えばまずもって実現性は皆無に等しい。
では既に出た使用済み核燃料をどうするのか?。
未来永劫地上で管理することなど不可能なのは明白である。
すると・・・・消去法で考えれば再処理をせざるを得ないのも事実ではなかろうか。
ロシアに頼むってプランも浮上しているが私は反対だ、ウラン残土を搬出したような安易な解決方法などもってのほかである。

さて、再処理を行えばプルトニウムが嫌でも回収される。
捨てるわけにも行かず、さりとて高速炉で使えば更にプルトニウムを増産するだけ。
従って現状においてMOX燃料として使うという・・・まぁ禁じ手みたいな策を講じた。

このMOX燃料は再処理計画が立っておらず、相当期間サイトに留め置かれる。

しかしながら、話を原点に戻して・・・もしも再処理を行わないとしたら・・・・
この場合青森県で操業を目指している中間貯蔵施設にまで影響は及ぶ。
そして恐らく青森県は使用済み核燃料の受け入れを拒否するのは間違いない。

すると・・・結局は通常ウラン燃料を使い続けようと、あっと言う間に各プラントの貯蔵可能量を越え・・・原発の運転は休止に追い込まれる。
運転休止に追い込まれようが・・・・各プラントは相当の長時間使用済み核燃料を抱えたままの状態にある事には何ら違いは無い。

結局、再処理を行うという前提で青森県等に移送する。
すると余剰プルトニウムを何とかする必要に迫られる・・・・この論理の繰り返しが結局のところMOX燃料を使う根拠となっているわけだが、この方式ではプルトニウム消費は完全では無い。結局新たなプルトニウムを生み出していくことには違いないから。

以前にも書いたが、トリウム溶融塩炉なら・・・・
超ウラン元素発生量・・・ゼロ
核爆弾製造可能性物質発生・・・ゼロ
燃料となるトリウムの存在は世界中でかなり均質で量も多い
などなど・・・今のプルトニウムサイクルに比して数等優れた性質を有している。

この炉の本格研究が進まないのは・・・恐らくは政治的な意図を感じるが、原子力の平和利用を目的とする日本が取り組まずしてどうするのか?が偽らざる私の本音である。

まぁ、この炉が実用化されてしまうと・・・反核運動が高まり弾頭削減の機運が高まるという危惧をアメリカが持っているのでは無いか?とも邪推してしまうのだが(苦笑)。



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