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柏崎刈羽発電所-2

新潟の中越沖地震で被害のあった柏崎刈羽原子力発電所ですが、その後色々と状況が判明しており、特に放射性物質の漏洩が当初発表以外にガス成分の漏洩も認められた。この辺どういう状況なのか関連ニュースやプレス発表などを紐解いてみたい。

東電プレス発表からの報道では約50件の不具合が見つかったとあり、この50件の不具合と言う言葉が一人歩きしている。東電プレス発表は東電のホームページでPDF文章として入手可能で、その中身をチェックしたが、原発固有の放射性物質が絡む設備の不具合は14件である。
この内訳は
排気ダクトの破損が  5件
燃料プール水飛散によるオペレーションフロアの冠水 6件
その他水の漏洩    2件
7号機排気筒より放射性物質の排出 1件

放射性物質が絡まない案件が53件となっているが、原子力発電所固有設備等の案件は以下の通り。
原子炉スクラム発生  4件 (3プラントは停止中だった)。
燃料プール水位低下による運転制限逸脱  3件
燃料プール水中架台の落下等       3件

その他の案件は火力発電所でも起きうる案件に過ぎず、現状の処原発の安全性に係わる重要機器に大きな損傷が見つかったと言う報告は無い、但し外観目視検査のみの結果であるので、今後分解点検や作動試験等で不具合が見つかる可能性は十分に有る。

件数の多いのが排気ダクトの破損と燃料プール水の飛散だが、燃料プール水飛散は志賀原発でも確認された案件で、何らかの対策を取りたいところだが、IAEAの査察対象であり覆おう訳にはいかない。
と言って水位を下げる訳にもいかず難しいところです。
排気ダクトは前にも記事にしましたが第四種機器クラスとなる物件で、耐震性が考慮されているとは言え重要機器並にはなってません。又内部の排気はフィルターを通った後のものですから、通常は放射性物質が検出限界未満になっています。
但し7号機ではここからの漏洩が有った訳で、後ほどで内容を検討しましょう。


まず6号機の汚染水漏洩ですが、オペフロ床面に貯まった燃料プール水が燃料交換機ケーブル及び配管を伝わって漏洩したとの現状見解が出ました。
原子力発電所では、過去米国ブラウンズフェリー発電所1号機の火災事故で、多数のケーブル類の損傷事故が発生した事から、重要機器の電線ケーブル類は電線管に封じ込めて火災事故からの防御を計っています。この燃料交換機ケーブルですが確か防爆仕様の密閉シールドケーブルだったはずで、何でこのケーブルから漏水が発生したのか?チョイと疑問です。
なお所外への放出量が当初発表の6万ベクレルから9万ベクレルに変更となっていますが、単純な計算ミスか補正の間違いかの何れかでしょう。別に隠蔽目的ならそもそも漏れたとは言わないはずですよね。
混乱する現場を象徴するのが、一度採取した試料がごちゃ混ぜになり、再度採取し直したとの報告も有りましたが、採取したときの容器のままでは測定できませんし、有り得る話です。
実際私もサンプルの取り違えって経験が有ります。


7号機で発覚したヨウ素及び粒子状放射性物質の漏洩ですが、詳しい事は未だ不明ですが止めなきゃいけなかった排風機を運転したままだった事が原因とか。確かフィルター等が破損したとか言う報道も有った様です。この排気筒から環境に出た放射性物質は 4億ベクレル 約0.01キュリーです。
この数字は先の排水から漏れた量より相当大きいですが、2日間運転してた間の排気量は相当なものであり、濃度的にはそれ程高いモノでは無いでしょう。
なお現状の原発排気ラインには前置フィルター、高性能フィルター及び活性炭ホールドアップ装置が置かれ、通常運転中は殆ど放射性物質は検出限界未満での排出となっている。

http://www.nisa.meti.go.jp/bousai2/yougoshu/contents/0157.htm

柏崎刈羽の実績は現状公開文書で見つけることが出来なかったが、福島第一原発の16年度以降のデータは東電サイトから見ることが出来る。17年度に4号機で排出が記録されており、今回の量とほぼ同じ程度だった。
これらは国に申請されている管理目標値よりも相当低く、直ちに公衆安全が脅かされると言うモノでは全く無い。
なお悪名高いスリーマイル島事故で大気中に放出されたガス成分は、約100000兆ベクレルであり話のケタが違います。最悪事故だったチェリノブイリでは更に~100倍程度の放出が有ったろうとされています。
従って放射性物質の漏洩は有ったが、問題にするほどの量では無く、環境拡散&放射性壊変による減衰を考えれば、過去に行われた原水爆実験によるフォールアウトの影響の方が大きいでしょう。
この辺、この問題をせっせと取り上げて「問題だぁ~」なんて吹聴する人は、間違いなく風評被害の加害者に自ら志願したいのでしょうね。

さて、地震後に当該発電所の外部公開モニタがサーバー故障で2日間止まった件と、地震動観測設備データがオーバーフローして記録が失われた件が有ります。
前者は東電が故障と言い繕っているとか難癖付けられていますし、一般公衆の信頼を損ないやすい案件ですから、抜本的な対策をしたほうが良いでしょう。サーバーの多重化しても東電にとっては屁でも無い出費でしょうから。
後者はチョイと事情が違う、志賀原発でも同様の事例が生じたがどちらもメモリ不足によるものだ。
昨今の実勢メモリ価格からだけで非難する向きもあるが、あの地震計は原発制御システムに組み込まれたものだけに、おいそれと交換できない事が多い。古い機器を使っている人なら判るが、そのマシンが最新だった時期の違いで、載っているソフトウエアが現行マシンでは使えない事が多々有る。
実際知人の会社ではPC-9801ベースの制御部であるため、壊れたときに必死で中古を探し、かつ必須であるFPUを15万も出して購入した事があるそうだ。
従って今回の様なケースは十分有り得るが、やはりデータを失うのは今後の設計方針にまで波及する事態である以上、近々の定検時に新式とリプレースするべき準備を全原発で検討すべきだと思う。

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素人の戯言です。

こんにちは。

“数年以内に大惨事を起こします。
運が良くても十年。
私たちはたまたま生きているに過ぎない…”

広瀬隆の『危険な話』が刊行されたのはチェルノブイリの翌年でした。
早い話、世間一般が「原発は怖いものだ」と刷り込まれて二十年経ちます。
もんじゅの事故、東海村の使用済み核燃料再処理工場の火災があったとしても、
その間で原子炉が次々と増設されていて、
それでも運良く自分たちはまだ生きているわけです(笑)。

技術的なことはよくわかりません。
アクシデントのたびに盛り上がる原発論争ですが、
最終的には技術論以外に落ち着く先がないので、
時が過ぎれば話題も収束して、結局は平行線というオチのようです。
資源不足と環境問題。
自分も「原発はもう仕方がない」という気分なのか、
刈羽原発から黒煙が上がる映像を見ても思うほどの危機感は覚えなかったですね。
参議院選挙の真っ只中にも関わらず、いわゆる“政争の具”にはなっていないようで、
原発の存在は「もう認知せざるもの」となったということでしょうか。
もんじゅの時みたいに「ビデオ隠し」という突っ込みどころがあれば(笑)、
運営側の体質に不安を感じるというのはあるのでしょうが。


高橋秀実という人が書いた『危険な日常―若狭湾原発銀座』という本が面白かった。
その中で大飯原発を擁する大島半島のエピソードが語られています。

関西電力に原発建設を誘致する。
建設途中に住民から反対運動が起こり、町長のリコールにまで発展する。
工事が中断される間に漁民、農民に支払われる補償金が倍になる。

ある反対運動のリーダーは町民から感謝されたといいます。
「反対運動があれば関電はようけ出しますから、みんなあんたのおかげやと言われますわ。あの時は漁民たちも反対のふりしてました」
何でも賛成55%、反対45%くらいの均衡がもっとも望ましいらしい。
こうなると外からの反対運動や共産党議員の存在ほど重宝なものはないのかも知れません。

総発電量のうち福井県内の消費電力は9%程度。
地元に利益を還元しなければならないという名目で施行される交付金の中で、
電源立地促進対策交付金は【出力(Kw)×Kw当たりの単価×係数】で算出されるとのこと。
人口七千人の指定過疎地域の大飯町に年間二十億近くの巨費が交付されることになって、
関西電力からの固定資産税収入も町税の大半を占めることになったそうです。
そうなると上下水道、道路、給食センター、学校などを整備しても使い切れない。
まったく、これを読んだ時は自分も若狭湾沿岸に引越したくなりました。
でも引っ越さない。なぜならそこに原発があるからです(笑)。

それで、余った交付金をどうするか?ありがちな話でリゾート建設による町づくり。
実際に出来上がったリゾート施設は温泉、人口海岸、野球場など豪華を極め、
地元の人たちでさえも「アホやで」というシロモノだそうで、
役場は「町に都市機能を持たせて他府県から人を集めて定着させたい」と抱負を述べる。
しかし町の住民からすると「なんで地域振興せにゃならんのかね」となります。
これは当然の話で、原子力委員会の原子炉立地審査指針によると、
“深刻な事故を仮想し、周囲は非住居地区、周辺は低人口地帯であること”
と定めているからです。
本来、低人口でなければならず、振興してはいけない場所なのですから。


少々、趣旨違いのコメントになって申し訳なかったですが、
テレビが地元住民にマイクをつきつけて「不安ではないですか?」と聞くたびに、
「そりゃ不安ですわ」と応えるしかないだろうなという思いで報道を見ています。
原発と米軍基地の問題は似て非ざる一面ものなのでしょう。

推進派の「安全神話」と反対派の「危険神話」。
さてどちらの神話が正しいのかは、やっぱり技術論の範囲でしかないのでしょうかね。
長々と失礼しました。

お久しぶりです

ザトさん今日は。

原子力の問題は「危険な技術」である以上物議を醸すのはやむを得ません。
反対を訴える人達の心根は判りますし、何度も書きましたが市民による監視の目は絶対に必要です。
しかし原子力の内容を知らずして、誤った知見に基づく批判は無意味です。
そう言った意味合いで原子力業界から離脱した我々元技術者は「本当の姿を語り」原子力の内実を世間に周知させるべきと思います。
残念なことにマスコミでもこの問題は無知に近い人々の論評を採用し、世間に誤解を与え続ける例が頻発していますから。

私が「原発がどんなものか知ってほしい」と言う文章を批判するのは、事実をねじ曲げて居るからです。いたずらに不安感を助長させるのは反社会運動ですら有るでしょう。

今回の地震では想定外の事例が相次ぎました。原発の安全性は議論されて当たり前ですが、何故想定外だったのか?。そうなった背景をも議論してゆくことが大切でしょうね。
今回明らかになった事で重要なのは、原発本体が無事でも支援補機類が随分と壊れました。地震で何が起こるのかを詳細にシミュレーションし、何の機能喪失を防ぐことが先決か見極めることが重要でしょう。

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